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お客様からのご質問 Vol.4

揚げ物をするときの油のエネルギーの計算方法について

弊社通信販売カタログ「おいしい365日 2019秋・冬号」のアンケートにお答えいただいた方から揚げ物をするときの油のエネルギー(カロリー)のご質問をいただきました。

ご質問



オイルボトル揚げ物は少量でエネルギーが補給できる調理方法の一つです。低たんぱく食事療法において適切なエネルギーの確保は大切ですよね。
ドレッシングや炒め物に油を使用する場合は、使った油の量で栄養計算ができますが、揚げ物の場合は「揚げ物の油の量」をどのように算出するかがポイントになります。



揚げ物の油の量を計算する時は、市販の食品成分表などの書籍で紹介している「吸油率(きゅうゆりつ)」を参考にします。
吸油率とは“調理によって食材が吸収した油の分量を割合(%)で示したもの”です。
油の量を計算する時は、揚げる前の生の食材の重量(衣はついていない状態)に吸油率をかけて算出します。



例えば素揚げ(材料をそのまま揚げる)にした時の吸油率は……

じゃがいも(くし形切り 皮つき 4つ割り)

2%

平たく切ったもの、細かくきったもの、小さく切ったものなどは、材料の表面積が大きくなりますので油を吸いやすくなります。

じゃがいも(拍子切り 1cm角 5cm長さ)

4%

じゃがいも(薄切り 1.5mm厚さ)

15%

かぼちゃ(薄切り)

7%

   

なす

14%

なすは油を吸収しやすい食材です。
引用:「調理のためのベーシックデータ 第5版」(女子栄養大学出版部)



素揚げを紹介いたしましたが、揚げ物には以下のような種類があります。

~揚げ物の種類~

●天ぷら

小麦粉と卵を合わせた衣をつけて揚げる

●フライ

小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて揚げる

●から揚げ

片栗粉または小麦粉をまぶして揚げる

●素揚げ

材料をそのまま揚げる



◆揚げ物の種類別の吸油率の目安
天ぷらやフライなどは衣が油を吸い、油が多くなりますので、以下の調理による吸油率をかけて計算します。

天ぷら
12~25%

フライ
6~20%

から揚げ
6~13%

素揚げ
2~15%

引用:「はじめての食品成分表 第2版」(女子栄養大学出版部)一部改変



揚げ物の種類によっても吸油率が異なり、衣が厚い方が油を多く吸うため、吸油率が高くなり、エネルギーも高めになります。
また、それぞれの種類のなかでも、食材の種類や同じ食材でも切り方によっても油の吸い方は異なります。食品成分表にすべての揚げ物の吸油率が表示されている訳ではありませんので、似ている食材や切り方の吸油率を参考にします。



から揚げにした時の吸油率は……

鶏肉のから揚げ

1%

さば竜田揚げ

5%

揚げ出し豆腐

6%

引用:「はじめての食品成分表 第2版」
(女子栄養大学出版部)



実際に揚げ物の油の量を計算してみましょう!
さば竜田揚げの例

さば(生)

30g

しょうゆ

1g

3g

しょうが汁

1g

片栗粉

2g

揚げ油

 



さば竜田揚げの吸油率は5%ですので、吸収した油の量は、以下のように計算します。

吸油率の計算



揚げ物の種類別の吸油率を紹介している書籍を参考にしてみてください。

例:「はじめての食品成分表 第2版」(女子栄養大学出版部)
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